またまたK2スキーの登場です。
きましたね〜、このデザイン。K2スキーのラインナップの中でファクトリーシリーズというのがあって、これはいわゆるライダーのシグネイチャーシリーズのようなものなんだけど、デザイン的にイケイケ過ぎて高めの年齢層には履く事すら躊躇われる感じだった。しかし、このシンプルな黒は正にSick! Sethも大人になったな。
通常スキーのモデルチェンジと言えば、2シーズンに一度。一見、毎年モデルチェンジしているようでもデザインが変わるだけで、トップシート(印刷)のみを変えてニューモデルとして販売するのが業界の常。つまり、デザインさえ気にしなければニューモデルと同じ性能を持った型落モデルを購入したほうがお得な場合がある。
しかしながら、K2スキー、やってくれます。毎年毎年、同じモデルなのに進化は止まりません。このobsethedの場合、09/10モデルからの主な変更点は
- 全体的にワイドになった。
- トップのロッカー形状がヘルベント並に強烈に。
- 形状に合わせてフレックス・トーションバランスを強化
といったところ。完全に違うスキーに生まれ変わっています。
みなさん気になるのは、その変更点によりいったいどんな具合の板になったのか?ってことでしょう。お答えしましょう。
乗り味は、一言で言えば・・・最高ですね。ただひとつだけ注意。板を押さえるポイントがスキーセンターよりです。これはトップのみが強烈なロッカー形状になっていることが由来していると思われます。このことで、パウダーでは通常のポジションと同じ感じで操作できるフィーリングがありますが、パックやグルーミングといった斜面状況では点で乗る感覚が必要になります。
これは、Yzが最初に履いた試乗機が179cmで、しかも整地だった時に、「なんて不安定で頼りないいたなんだろう」という感覚を味わったということからも想像できると思います。ただし、これはあくまで使用する人と板の長さの関係の話。女性の上級者やパワー系スキーヤーでない場合は、179cm をチョイスした方がしっくりくるかもしれません。
次に、トップが強烈なロッカー形状になったことで、それじゃあヘルベントとどこが違うのか?という疑問もあると思います。実は10/11のヘルベントも大きな進化を遂げているのですがその話は次回ということで置いといて、このsethの場合、テールは通常に板に近い控えめなロッカー形状となっており、全体的な形状としては、通常の板とロッカー板のいいとこ取りに仕上がっています。
この改良で、パウダーでの浮力が増したことは想像に難くないと思いますが、その浮力と共にハイスピードでも負けない強さと抜けの良さを手に入れ、ナチュラルヒットでのランディングの安定感も同時に手に入れました。
つまり、総合的に、よりパウダーライディングに特化した板に仕上がっているという事です。個人的には、バックカントリーにおける様々な状況に対応できるという意味では、07/08(口から変なのが出てる絵のやつね)モデルのsethが一番の完成度(好みとして)だとは思うけど、円グラフで言えば、全体の円は若干小さくなったけど、パウダーというシチュエーションでは突き出た感じ。総合的にはこれまでのsethの中で1,2を争う出来。といったところかな。
なんにしても、デザイン的にも一度実物を見てください。欲しくなるから。ちなみにYzは今シーズン、このモデルにDukeを装着したもの以外、ほとんど履きませんでしたとさ。
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